奈良うちわ

奈良うちわは、おしゃれで風流ながら、実用的でもある奈良みやげ。特に夏のおみやげには最適といってもいいでしょう。「工芸品のおみやげ探し」の選択肢を広げるために、奈良うちわについてご紹介。

奈良らしい模様入りの手作り高級うちわ

奈良うちわは、奈良に関係のある模様を、染めた和紙に透かし彫りにした、おしゃれなうちわです。模様は、奈良のアイドル・鹿を筆頭に、正倉院展で見られる宝物の模様や、奈良ゆかりの和歌など、奈良のおみやげとして記念になるものばかり。

奈良うちわ作りは、伝統工芸品らしく全部手作業です。最初の行程からできあがりまで、なんと2年半もかかるとか。手間も暇もかかるだけに、いちばん安くて2,000円、高いものだと20,000円くらいします。そうなると、使わずに飾っておくものにも思えてきますが、かなり丈夫なようで、半世紀近く使い続けている人もいるそうです。

ただ一軒の製造元・池田含香堂

奈良うちわを買えるお店はいくつかありますが、作っているのはただ一軒、三条通りの池田含香堂だけです。どうせ買うなら、散策ついでに製造元のお店に寄って、納得いくまで品定めしたいところ。老舗ながら、きれいでおしゃれなお店です。

奈良時代の「ねぎうちわ」がだんだんおしゃれに

奈良うちわの歴史は、奈良時代に春日大社の禰宜(ねぎ:神職のこと)が作った渋団扇「ねぎうちわ」から始まったといわれています。当時のうちわは武骨なもので、今の奈良うちわとはかけ離れたものだったようです。その後、絵を書いたり透かし彫りにするようになり、明治時代に、池田含香堂が透かし彫りの技術を復活させたんだとか。

奈良らしい模様がおみやげにうれしい伝統工芸品、奈良うちわ。奈良のおみやげとして、使い捨てではない、長く愛用できるうちわを1本持つのもいいかもしれませんね。

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