新薬師寺

新薬師寺は、奈良公園からほど近い町はずれにある、知る人ぞ知る国宝仏の宝庫。小さなお寺で建物も少ないですが、国宝の本堂や有名な十二神将など見どころは充実しています。古建築・仏像めぐりの旅に入れ忘れないようチェック。

本堂

門を入って正面にある建物が、国宝の本堂。奈良公園周辺エリアではとても貴重な、奈良時代に建てられた建物です。なんとなく、「お寺の本堂のイメージとは違う」と感じる人もいるかもしれません。それもそのはず、建てられた当時は本堂とは違う建物だったようです。堂々としているものの、少し簡素な感じがします。

とはいえ、奈良時代に建てられた古建築には違いありません。正面の扉や屋根の感じが、奈良らしい「おおらかさ」をかもし出している気がします。しばらく外から眺めて、奈良時代の建物の雰囲気を感じ取ってみたいところ。

国宝の仏像群

本堂に入ると、前寄り中央に大きな本尊の薬師如来が座っていて、周りを有名な十二神将がぐるっと囲んでいます。なかなか迫力ある眺めです。ふつうのお寺と違って、仏像が本堂のまん中にあって1周できるめずらしいスタイル。1体1体を間近で見ながらお参りできます。

本尊の薬師如来は、身の丈2メートル近い堂々とした仏像。作られたのは、お寺ができた奈良時代ではなく、平安時代初めころと言われていますが、国宝仏です。仏像にしては、目を見開き気味なのがめずらしくて印象的。

まわりを守る十二神将は、ポスターやCM、切手などでおなじみ。どこかで見たことある、という人が多いでしょう。こちらは、1体以外は奈良時代に作られた国宝の仏像ですが、もともとは他のお寺にあったとか。どれも躍動感いっぱいで、ほぼ等身大の大きさなこともあって迫力満点です。奈良時代の仏像の特徴である、生き生きとした表現が見どころ。

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